Vol.68「大人も子供も楽しめる、カート遊び」
「最近クルマが面白くない」と思っている人や「自分の子供はクルマに全く興味がないので寂しい」という人におすすめしたいのが、レンタルカート場&遊園地のゴーカート。この二つ、以前は同じような乗り物だったけれど、それぞれ大きく進化している。
まず中学生~シニアの方に楽しんで頂きたいレンタルカート。例えば埼玉県にある『サーキット秋ヶ瀬』のレンタルカートは、ビレルというレーシングカート用のシャシに、ホンダの汎用エンジンを組み合わせたもの。ナメて掛かるととんでもないことになります。
『タイムアタック』というメニューは1回2000円で10周(3回走行券は5千円)。決して安くないものの、3回乗ったら凄いことになる。真剣にブレーキポイントを遅らせ、コーナーもタイヤの限界まで使って攻めないとタイムが出ない。
アタマのてっぺんから足の先まで汗だくになり、しかもハンドル操作でウデはパンパンになることだろう。もちろん無理すればスピンだってする。日常の生活だとめったに体験できないアドレナリン全開状態になります。ストレスだってぶっ飛ぶ。
友人とタイムアタックやレースごっこして勝負するのもよし(同時に走れます)、自分の息子と勝負するのもよし。ちなみに体重が10kg違うとラップタイムで0.5秒くらい差が出る。メタボのお父さんvs高校生くらいだと肉薄されるかもしれません。
自分の地域にあるレンタルカート場は、Webの検索で『レンタルカート自分の住んでいる県』を入れれば探せます。北は北海道の北見から南は沖縄県の読谷村まで、ほぼ全ての県にある。確実に運転が上達するので、平時の運転にも余裕が出ます。
小学生くらいまでのお子さんなら、遊園地のゴーカートに乗せてあげて欲しい。私がクルマ好きになったのも、多摩テックのゴーカート体験から。ペダルを漕がなくて走る乗り物というのは、いつの時代も子供にとって新鮮だと思う。
もし東京まで来られる距離にお住まいなら、9月30日をもって閉園になってしまう多摩テックを訪れてみたらいかがだろう。閉園間近の遊園地というと寂しいイメージを持つかもしれないが、スタッフの皆さん元気一杯で頑張っている。
ここの乗り物、幼稚園や小学校低学年までは基本的に電動。静かな上、速度もゆっくりだから怖くない。しかもスタッフが付きっきりで教えてくれるので(上手に乗れるとホメてくれます)、親も子供も純粋に楽しめることだろう。
先日も取材に行ったのだが、乗り物から降りてきた時の子供の笑みは、昔と全く変わっていない。もちろん多摩テックまで遠いなら、身近な遊園地のゴーカートだってOK。きっと可愛いお子さんと共通の話題が出来ると思います。
国沢光宏 - 昭和33年東京都中野生まれ。
学生時代から自動車専門誌などでレポーターを始め、その後出版社を経てフリーの自動車ジャーナリストに。
著書に「愛車学」(PHP研究所)「ハイブリッド自動車の本」(三推社/講談社)「クルマの寿命を伸ばす本」(同)を始め多数。得意分野は環境問題、次世代の技術解説、新車解説。
毎日1万人が見に来る(KUNISAWA.NET)も好評。