Vol.64「イザという時のETC基礎講座」
高速道路の1000円乗り放題についてはネットでも大いに話題になっており、読者諸兄もすでに御存知だろう。そこで今回は違った切り口のETC情報をお届けしたい。イザという時に役立つと思う。
ETC車載器の稼働確認
ETC車載器を取り付けた後、業者は電波のテストをすることになっている。しかしキチンと稼働しているかどうか不安。もし利用する料金所に『ETC/一般』(通行量の多い料金所ならこういった表示のレーンがあります)と表示されているレーンがあれば、最初はこのレーンを使えば安心。万一稼働しなくても、後続車に迷惑を掛けずに済む。
ゲートが開かなかった
ETCカードの入れ忘れはもちろん、キチンと挿入されていてもゲートが開かない場合だってある(私もすでに3回あります)。そんな時は後続車を確認しながらハザードランプを点け、穏やかに停車。待っていると係員が来ます。
2輪車は安全確保(追突されると危険)のため、そのまま通過するよう高速道路会社がアナウンスしている。
高速道路を降りた後、高速道路会社に電話。通過時間&料金所を申告すると、先方に記録が残っているので課金される。
ETCゲートが利用不可能だった
先行車のトラブルなどでETCゲートが閉鎖になっているような時は、辛抱強く待つしかない。一般ゲートに行くと割引等を受けられなくなるので注意。
工事などでETCゲートが閉鎖になっている時は、一般ゲートを使い出口で申告すればいい。
領収書(利用証明書)
SAやPAなどに設置されている端末機にETCカードを差し込むと、料金が表示されている利用証明書を印字可能。また、入口でETCレーンを通過すれば、高速を下りるときに有人ゲートを使っても、ETCカードで清算するとETC割引も受けられ、利用証明書を貰えます。
帰宅後に利用証明書がほしいなら、『ETC利用照会サービス』サイトへアクセス。利用年月日と車両番号、ETCカード番号を入力するだけでOK。簡単に印刷出来る(走行後62日間有効)。レンタカーや他人名義のクルマであっても利用証明書が印刷出来るので便利。
ETC車載器付きの中古車を買った
ナンバーなどが変わったらETC車載器の再セットアップを行わなければならない(ETC車載器を扱っている業者なら受け付けてくれます)。ただ昨今のETC人気で業者も多忙。やむを得ず再セットアップが完了していなくてもETCの使用は可能。ただし早い次期に再セットアップすることを推奨しておく。
その他、不明な点があれば『NEXCOお客さまセンター』(ネットの検索で入れれば出てきます)に問い合わせて欲しい。丁寧に教えてくれます。
国沢光宏 - 昭和33年東京都中野生まれ。
学生時代から自動車専門誌などでレポーターを始め、その後出版社を経てフリーの自動車ジャーナリストに。
著書に「愛車学」(PHP研究所)「ハイブリッド自動車の本」(三推社/講談社)「クルマの寿命を伸ばす本」(同)を始め多数。得意分野は環境問題、次世代の技術解説、新車解説。
毎日1万人が見に来る(KUNISAWA.NET)も好評。