Vol.19「ETCの上手な利用法」
ETCの割引は予想以上に使える。例えば練馬から前橋IC(インターチェンジ)まで行くとしよう。現金なら片道2750円だ。しかしETCを使うと、様々な割引を受ける事が可能。具体的に紹介したい。
まず練馬から前橋ICに行くケース。夜10時~朝6時までに料金所を通過すれば『早朝夜間割引』の対象となり半額の1400円。また、前橋ICを朝6時~9時、または夕方16時~19時の間に通過すると、東松山ICから前橋ICまでの間で『通勤割引』の適用となり、2000円。帰りも全く同じ割引を受けられるため、上手な時間帯を選ぶと往復で2700円も節約可能。さらに5万円分使えば8000円分の還元になるマイレージサービスまで加わる。ちなみに早朝夜間割引と通勤割引は連続して100kmまでの区間しか適用されないが、料金半額。その他『深夜割引』もあり、こちらは深夜0時~早朝4時の間に料金所を通過すると3割引。いずれにしろ夏休みなどで高速道路を使うドライブが多くなることを考えると、ETCはお金の節約にもなります。
以下「そろそろETCを導入しようかと思っている」という方のためのガイドを。まず最も早いのは『ワンストップサービス』高速道路のSA(サービスエリア)でETCの取り付け&カード発行を行うというシステムだ。ETC車載器を選んで手続きすると、その場でクルマへ取り付け、ETCカードの発行まで行ってくれる。その間、最短で30分。すぐ使えるようになるのが何より嬉しい。横浜の大黒SAで試行し、好評だったことから次第に扱う場所は増えてきた。インターネットの検索で『ワンストップサービス』と入れてやれば、拠点と時間をチェック出来ます。
通信販売という方法もある。インターネットの検索エンジンで『ETC 通信販売』と入れると、多数ヒットすると思う。自分で納得した業者を選び、申し込めば終了。ETCを使える状態にするため『セットアップ』という作業をしなければならないので、車検証をFAXするよう指示される。一般的にオーダーから1週間くらいで手元に送られてくるだろう。自分でクルマに取り付けてもいいし、不安ならガソリンスタンドや整備工場に頼み、付けてもらうといい。オーダーと同時にETCカードの申し込みをしておくこと。やはり1週間くらいで両方揃い、使えるようになる。最も簡単なのがカー用品店。ほぼ全てのカー用品店でETCを扱っており、店頭で車載器を選択。混雑していなければその場で装着してくれる。これまたETCカードを持っていなければ、すぐ使えるワケではない。ネットで加入手続きをしておくと(カー用品店でも加入出来ます)、1週間後くらいに到着。使えるようになります。夏休み直前になるとカー用品店も混雑するし、車載器が品薄になってしまう。早い時期の購入をおすすめしたい。
最後にお願いを1つ。安全のためETCゲートはゆっくり通過しましょう。
国沢光宏 - 昭和33年東京都中野生まれ。
学生時代から自動車専門誌などでレポーターを始め、その後出版社を経てフリーの自動車ジャーナリストに。
著書に「愛車学」(PHP研究所)「ハイブリッド自動車の本」(三推社/講談社)「クルマの寿命を伸ばす本」(同)を始め多数。得意分野は環境問題、次世代の技術解説、新車解説。
毎日1万人が見に来る(KUNISAWA.NET)も好評。